開発ツールとしてのTableau

2016年に仁生会様の人事システムの開発を担当いたしました。元々このシステムは、ACCESSで作られていましたが、人事業務の変化に伴いシステムの刷新が必要となり、新たに開発することとなりました。開発は2015年の8月から12月まででしたが、開発に先立ち2つの問題がありました。

1つは、開発言語を何で行うかで、もう一つは約25種類あるレポートをどうするかという事です。何しろ開発者は私一人でしたので、いかに効率よく開発し、保守性をよくするかを考えました。そしてその結果、開発言語はFilemaker、レポートはTableauで作成することにしました。Filemakerは業界ではよく知られ、且つよく使われる開発言語で、生産性の高さからこの言語を選択しました。
一方レポートについては、ACCESSのシステムでは、全てACCESSのBasicで開発されていて、当然のことながらレポートを修正する場合、プログラムの変更が必要でした。それで開発前に、これらレポート全種類をTableauでプロトタイプを作成し、お客様に見ていただき、Tableauによるレポートで要件が満たされるか否かの判断をしていただきました。結果は1枚を除き残りは全てTableauのレポートでOKという回答をいただきました。ダメだった1枚は、いかにも日本的な罫線のテクニックを使いまくったレポートで、見栄えの点で残念ながら・・・ということでした。

Tableauそのものは直接Filemakerのデータベースにはアクセスできないので、システムの機能に各テーブルのデータをCSVに出力する仕組みを作り、Tableauからはそのデータを参照してレポートを作る仕組みとしました。開発そのものも予定通りでほとんど問題なく無事終了することができました。

このプロジェクトは私にとっては結構印象的でした。何故なら、世の中で開発される「システム」には必ず入力と出力がありますが、出力が何かしらのレポート形式である場合、Tableauがほぼ全てに対応可能なのではと思いました。その場合、理屈ではそのシステムは出力部分の開発が不要になるのです。Tableauを出力用に使うメリットは以下の4点ではないでしょうか?
1)開発前にレポートイメージを簡単にプロトタイプで見せることができ、修正も容易。
2)プログラムにレポート機能を組み込む必要がないので、「検索」や「レポート」機能の開発が不要。
3)レポートを出力した場合、その場で違ったレポートをアレンジできる。
4)レポートの内容、フォーマットの修正依頼があってもプログラムを直す必要がない。

1つだけ問題を挙げるのなら、Tableauは分析ツールですが、「帳票ツール」ではないという事です。日本人の多くは美しい帳票が好きです。なので、日本で販売されている帳票ツールには、フォーマットを美しくするための罫線等の機能が充実していますが、Tableauには罫線を自由に引くといった機能はありません。この点をお客様がどう評価されるかがポイントかなと思います。

SNSでもご購読できます。